ADHD+ASD併発型で幼少期からずっと生きづらさを背負って生きてきたミドフォーです。
ADHDは睡眠障害が多い?日中の眠気に悩んだのはいつから?
ADHD当事者は日中の眠気に悩まされる睡眠障害を併発する人がとても多いと言われています。
ナルコレプシー、特発性過眠症、睡眠時無呼吸症候群と、眠気が起きる要因は人それぞれ異なりますが、日中ひどい眠気におそわれる頻度が多くなれば勉強や仕事に支障を来たしてしまいます。
自分の場合、学生時代は授業中(静かな座学)や全体集会時、社会人になると仕事中に強烈な眠気が突然やってきて、いつのまにか眠ってしまうという、自分の意志ではコントロールできない悩ましい症状です。1~2時間おきにひどい眠気がやってきて、目が覚めると自分だけが眠っていることが多く、日々羞恥心との戦いでした。
これが毎日のように繰り返されるため、周囲にマイナスの印象を与えて次第にこう思われます。
「いつもサボっている」
「やる気がない」
「だらしない」
こうして毎日居眠りしてしまうADHDは周囲からあきれられて、次第に軽蔑され疎外されます。さらに、ADHD特性のケアレスミスが頻発するため、初めのうちは仲の良かった同僚や、笑って見過ごしてくれた先輩からも見放されて「仕事ができないヤツ」認定されると、職場に居場所がなくなってしまうケースもよくあります。
どんな場所どんな状況でもすぐ寝てしまうナルコレプシー、ある状況になると突然眠ってしまう特発性過眠症等の睡眠障害は14~15歳で発症することが多いと言われています。
自分が眠ってしまう状況を思い返すと、30分以上同じ姿勢(立ちっぱなし・座りっぱなし)でじっとしていたり、変化のない単純作業を一定時間続けたときに強い眠気がやってきてウトウトするため、特発性過眠症のような症状が出ていたと感じます。
「居眠りを見られて恥ずかしい」と羞恥心を覚えたのは中学に入ってからですが、既に小学校高学年には授業中(座学の静かな授業で)よく居眠りしていた気がします。
学生時代までは居眠りをしても教師から注意を受ける程度で、周りから失笑されて自分だけ恥をかく程度で済んだのが、仕事になると周囲にも迷惑がかかります。そうなると人間関係にまで悪影響を及ぼすことになります。
1日に何度もくる強烈な眠気によって集中力が維持できず、居眠りしては手が止まり、ケアレスミスを繰り返す悪循環に陥って仕事にならない日も多々ありました。
ADHDの診察で処方された漢方薬を飲んだら眠気が消えた?
10代からADHD+ASD特性による困りごとを1人で悩み続けました。
外ではマジメで一生懸命、「普通」に追いつくために過剰適応しすぎて疲弊、家では兄の問題行動にふりまわされている親の喧嘩を横目にいい子を演じ耐え忍びました(親に相談しても真剣にとりあってもらえず叱責されたため)
20~30代(特に20代)はADHDの特性により仕事が順調にいかずやることなすこと踏んだり蹴ったりでした。(1人暮らしした数年間は親の束縛から逃れられ自由を満喫できたものの、自由な生活を維持するため週5で派遣のフルタイム+土日のWワークで疲弊)。
紆余曲折しながら30代は実家通いでパートや派遣の仕事をほぼブランクなくいくつかしたものの、仕事終わりの疲労で通勤中に交通事故に遭い、40才手前で精魂尽き果て外に働きに出るのがきつくなり初めてこもりびとを体験しました。
ミドフォーになってから眠気は更にひどくなり(寝ていない時間の方が短い)、2次障害のうつも年々重くなったため、20数年ぶりにメンタルクリニックの門をたたくことにしました。
比較的新しい診療所で、医師も見た目30代のひとまわり若そうな若干ASDみある精神科医(←ADHDの余計なひとこと)でした。
精神科医「今日はどうされましたか?」
自分「日中の眠気がひどいのと、ADHDの不注意等の症状が年々ひどくなっているので改善したいです。」
精神科医「では、まずはこれを飲んでみて様子をみましょう。」
処方されたのはADHD薬のアトモキセチン(旧ストラテラ)

そして、漢方薬

麻黄湯というと葛根湯と同じで「風邪のひきはじめに飲むものではないかな?」と不思議に思ったため聞いてみました。
自分「麻黄湯は何に効きますか?」
精神科医「眠気を抑制します」
衝撃的だった。これで日中の眠気がなくなったらすごい!!
(このことを30年前に知っていれば毎日居眠りに悩まされることなかったのになぁ…(;´д`)トホホ)
翌日から服薬開始
起きてすぐ麻黄湯1袋(2.5g)、
夜(夕食後すぐ)はアトモキセチン1錠(40㎎)
を常温の水で飲みました(お茶やコーヒーで飲むのはNG)。
アトモキセチンも麻黄湯も即効性はないものの、飲み続けるうちに徐々に変化を感じることが多いとのことで、最低1~2ヶ月以上は飲まないと効果は実感できないようです。ただ、メリットとしてはアトモキセチンや漢方薬は依存性がなく、離脱症状の心配がないぶん副作用も見られず安心して飲み続けられました。
自分の場合は、2か月目まで特に変化を感じられず、3か月目から徐々に変わってきて4カ月目で大きな変化を自覚しました。
具体的には…
・四六時中うるさかった脳内BGMや考え事が落ち着き頭の中が静かになった(アトモキセチン効果?)
・感情が安定し、身内や他人の怒りの感情を見ても影響を受けにくくなった(アトモキセチン効果?)
・日中の眠気が減った(麻黄湯効果?)
麻黄湯を4か月飲み続けたおかげなのか、強烈な眠気もなく日中目を開けて過ごせたのが20数年ぶりで本当に驚きました。(2か月目まではほとんど変化なし(毎日ウトウトしながら居眠り)、3か月目に入るとウトウトするものの居眠りする回数が減ってきた)
ワーキングメモリは低いままでも、アトモキセチンのおかげで脳内が静かになり(定型人の脳みそってこんなにも静かだったのか、と感動)、身内や他人の怒声が聞こえるたびにストレスがたまってイライラしていた感情の起伏が落ち着いたのもうれしい変化でした。
ADHDの特性と分かっているならすぐに医師の処方を受けてADHD薬を処方してもらうのが最善策ですが、まだ10代で理由が分からず感情の起伏の激しさや、ひどい癇癪に悩んでいるのなら漢方薬を一度試してみるのもありだと思います(他に持病がある場合は薬剤師に要飲み合わせ相談)。
自分はもともと末端冷え性で、冬になると手先足先がカチカチに冷えます。麻黄湯は体温を上げる効能があるようで、これを飲んでからぽかぽかする感じがして足先が冷えにくくなった気がします。これからが冬本番でどう変化するか分かりませんが、眠気だけでなく冷え性にも効いてくれれば一石二鳥でありがたいです。
ADHDで日中の眠気に悩んでいるなら最初に試すのに依存症のない漢方薬が良いかもしれません。
麻黄湯は漢方薬なので通販でも買えます(早ければ2ヶ月後から徐々に実感が得られると思います)。
朝起きたらすぐ常温の水で1袋飲むだけなので、前日に寝床に置いておけば飲み忘れも防げます。
※他の持病がある場合は、医師や薬剤師に薬の飲み合わせの相談をしてから購入されることをおすすめします。