ADHDが職場で困ったことは?
ADHDは音、光、人の視線に敏感で、集中力を阻害される環境にいるとなかなか集中できません。
事務職の場合、デスクがグループごとに密になった配置で、両隣に机、前席は向かい合わせで対面になるため、人の顔が常に視界に入ってきて落ち着きません。大所帯の職場ともなると、後ろに別グループの島があって、背後の視線も気になり更に集中しづらくなります。また、来客や突然かかってくる電話音で脳内が混乱してやるべきタスクに全集中できません。
ADHDは気が散りやすい環境で仕事をすると作業が滞ったりケアレスミスをしやすくなります。
【解決策】どんな作業環境だと集中できるのか?
集中力が持続しづらいADHDにとって、周囲の物音や人の視線は集中力を削がれるため、作業が中断させられない環境で仕事できればミスもかなり減ります。理想的なのは個室か、ネットカフェのような一人専用ブース。前後左右に仕切りがあり、人の視線を感じない方が作業に集中できます。けれど、事務職で個室スペースを設けている会社はめったにないので、せめて隣の机との境目と、前の机との間に半透明の間仕切りを設置すると集中しやすくなります。
サイド用のパーティション↓
ADHDは前後左右にパーティションがあった方がより集中できます↓
デスクが向かい合わせで前の人の視線が気になるなら高さがあるパーティションにした方が良いです↓
ADHDは眠気に勝てない?
ADHD(ASD)は起きている間じっとしていても常に考えごとをする脳内多動のため非常に疲れやすいです。
そのため、仕事や勉強に長時間集中するのが困難です。ただし、自分の興味のある限られた分野であれば何時間でも集中できます(過集中)。興味のないこと、自分にとってつまらない作業を続けると本能に抗えず飽きて短時間で眠くなりがちです。
机上の勉強や事務仕事の場合、机で静かに書類チェックしたり、単調な入力作業や書類の確認作業をすると1時間で眠くなります。眠気に勝てなくなると作業中でも頭が前後に揺れるほどウトウトします(これを人に見られると「やる気がない」「怠けている」と言われることになる)。
午前に1回、昼食後だと何回か眠くなります。お手洗いで席を立って気分をリフレッシュしても同じ作業が1~2時間続くと集中力の持続が難しくなります。
【解決策】どうすれば眠くならないか?
ADHDは疲れやすく長時間の単純作業が苦手なため、頻繁に休憩をとりたいところですが、現実的に頻繁に休憩をとれる職場はめったにないです。周囲がお昼以外の休憩をまったくとらない職場で一人だけ何度も休憩をとれば「あの人、休憩ばっかりしてる」と文句を言われ協調性のない人と思われます。
1時間おきに5~10分程度机に伏せて堂々と眠る時間を設けてくれる職場ならADHDにとって理想的です。
ウトウトすれば「勤務態度が不真面目」のレッテルをはられ、周りからの印象も悪くなり「仕事のできない人」認定されます。
ADHDは週5勤務、フルタイムの仕事は体力的にも精神的にもつらく感じやすく集中力が続きません。長時間勤務、残業も当たり前の正社員の働き方が合っていないと次第に感じるようになります。
派遣の仕事だと勤務日数、勤務時間の短い仕事を選べるのでADHDの働き方に向いているかもしれません。
朝目覚まし時計の音では起きられないADHDも起きれるかもしれないツール↓